どうもさむえるです。今回は書籍紹介をしていきます。今回紹介するのは「エネルギーをめぐる旅ーー文明の歴史と私たちの未来」 著者 古館恒介です。
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なぜ私がこの本を読んだかというと2022年の株式市場がエネルギーセクターのパフォーマンスが優れているからです。私は正直にいうと2020年と2021年はエネルギーセクターに対して軽視していました。グロース株に比べると株価の上昇はしていなかったし、世界中で脱炭素の動きをしていて石炭、石油に投資妙味はあるのかと疑問に思っていたからでした。しかし、2021年の下半期からインフレの上昇が目立ってきてエネルギーセクターの株価が戻ってきたからでした。2021年頃から私はエネルギーセクターの銘柄分析ではなく石油、天然ガスに関して勉強をしていきました。そこで天然ガスは二酸化炭素の排出量が石炭や石油よりも少ないこと石炭、石油の消費割合を減らして天然ガスの消費割合を増やしていることを初めて知りました。そこからエネルギーセクターの相場が続くまで石油や天然ガスの勉強を続けていこうと思いました。そこで色々と石油や天然ガスに関連する書籍を読んでいます。
この書籍で面白いなと思ったのは、石炭、石油、天然ガスだけでなくもっと広範的にエネルギーの定義をしている点です。森林や金属、肥料また三大穀物である小麦、イネ、トウモロコシに関しても触れていて歴史的な背景まで書いているので歴史が好きな私にとってはとても理解しやすくて面白かったです。
「産業革命を経て手工業から機械工業へと移行した結果、熱エネルギーを供給する燃料は、薪や木炭から石炭へと置き換わり、建材もまた木材から鉄材へと置き換わっていきました。こうして人類は、文明の発祥以来ずっと悩まされてきた森林資源の枯渇による成長の限界という問題から、ついに解放されることになったのです。しかしそれは同時に、地球規模での気候変動につながる二酸化炭素の排出という新たな問題の種が蒔かれた瞬間でもありました。」
上記の記述など歴史的な背景にも言及していてとてもわかりやすいなと思いました。そのほかにも電気の利用、蓄電器、電池に関する記述もあります。電気とエネルギーについてこれだけ包括的にまとめられている本はないと思います。また別の記事で肥料と三大穀物についても書いてみようと思います。最初は石油と天然ガスのことを勉強ができれば良いと思っていましたが肥料と3大穀物についてもためになることが書いてありました。私が直近読んだ本で一番勉強になりました。みなさんもぜひ読んでみてください。